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失敗から始めているから強いんだ

 さて、今日は土曜日。NHK朝ドラは月~土の5話で一話を終える感じなので連続テレビ小説「瞳」第24週「家族とは・・・」が今日で締まるわけだ。だから土曜日はそれが楽しみだったりするわけだが、今日のストーリーは、飯島直子さん演じる瞳の母が、別れた勝村政信さん演じる瞳の父と会う場面があった。ばりばりイケイケのビジネスマンであった瞳の父に惚れた瞳の母という設定だったわけが、その瞳の父が借金をこさえてしまって、瞳の母の実家に金を無心したことが理由で別れることになったわけだが、今日は「どうして借金の存在を言ってくれなかったの?(実家に)金を無心するまで知らなかったのよ」という旨を瞳の母が聞く場面があったのだ。それに対して、瞳の父は「だって、君は成功した僕が好きだったんだろう?言えなかったよ、恥ずかしくて・・・」という旨の返答をするシーンに胸が詰まった。思うところ多々あったからだ。

 そう、確かに成功者同士のカップルというのは誰から見ても祝福できる。お互いが成功し続けている時はお互いいいわけだが、どちらかバランスを崩す・・・このドラマの場合は男の方がビジネスで失敗するというわけだが・・・と案外もろいものであることもあろう。プライドがじゃまをして相手に頼れない結果、信頼を損なってしまうこともある。

 私と妻は・・・どうやら失敗から始めている部分が多い。私自身「もてない男の心の語り」(現 もてない男のその後の語り)というページをしてきた感じから、どうしても成功者ではないわけで・・・32歳で妻と出会うものの、33歳という遅咲きの結婚においてもなお結婚式を間近に控えて妻が大病をしたため、結婚式をキャンセルせざるを得なかったという挫折から始まっている(ここでも語ったようにその後結婚式を挙げることができたが・・・)。そんな失敗から始まっている二人。だから強い部分がある。

 妻が私の弱いところをさらけ出して失敗続きをさらけ出して受け入れてくれる女性だったから結婚に踏み切った私。だからこそ、その後の紆余曲折を乗り切れたし、多分これからもうまくいかないことも多かろうし、それを妻に愚痴るだろう。そして、妻もそういったことを私に愚痴るだろう。不遇を嘆くだろう。

 それでも、失敗から始まっている二人はそれらを笑い飛ばせる。笑い飛ばせないまでも共感しあえる。だから、強い。雑草の強さにたとえてもいい。

 果たして成功者同士にその強さがあるだろうか。私は失敗から始めている者のみが持つ強さだと思う。

 今日の朝日新聞土曜版be on Saturday の e1面で阪神タイガースの藤川球児投手の入場テーマ曲がリンドバーグ「every little thing every precious thing」でありその逸話を特集している。これも失敗者の視点に関連して非常に共感できるのだ。

 藤川球児投手は今や阪神タイガースの押しも押されもせぬ守護神(抑えのエース)であるが、泣かず飛ばずの二軍の時代にこの曲を入場テーマ曲にしたとのこと。奥さんのカラオケでの愛唱歌であったことで、妻への感謝と彼女の思いを背にマウンドに立ちたかったのが、きっかけとのこと。

 ええ話やないか。そう、失敗から始まっている夫婦であるから、強いのであろう。その思いを背負って今の藤川投手の成功がある。ええ話や。

 ちなみに私は子どもの頃から阪神タイガースファンなのである。どうして阪神タイガースなのか。今期はマジックがもう点灯し、優勝候補一番手だが、私の幼少期。どうにも強くなかったのが阪神だったのだ。だいたい、5位とか6位(最下位)とかさ・・・その失敗している阪神がどうにもいとおしく今に至っても阪神ファンだ。近年はプロ野球はそれほど見ないのだが、やはり阪神が勝っているとうれしい。最近は阪神が強いのはうれしいし、失敗から始まっている阪神だからこそ、雑草のように強いのだろうと思っている。

 リンドバーグ「every little thing every precious thing」を聞いてみた。いい歌や。

 私も失敗ばかりしてきている。失敗してめげている人だっていよう。でもね、順調ばかりがいいわけじゃない。失敗しているからこそ強いんだ。そういうことだってある。そう思おう。

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