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8月15日に感じる命の尊さ

 今日は終戦の日である。
 戦争でお亡くなりになった方々に黙祷をささげた。

 終戦の日、人々がとみに感じたのはこれで生きることができる、生き長らえられるということではないだろうか。

 その気持ちは本当によくわかる。

だれだって生きたい。死にたくなんてない。当たり前である。
それをお国のために、天皇陛下万歳と死なねばならず、その死を悼むことのできない風潮があったことも事実であり、そのくやしさはいかばかりか、思い余るほどである。

その反省もあったのだろう。日本は本当に命を大事にする制度が戦後多く生まれてきた。
みんなで弱者を助け合う仕組みである国民健康保険制度などは弱者のための保険だろう。国民皆保険制度も戦後まもなく敷かれた制度であって、貧富問わず一定の医療が保証されるすばらしい制度と言える。また、最低生活を支えてきた生活保護の制度もある。

 しかしながら、財政難のもとそれら諸制度ももだんだん弱者に厳しい制度になってきている。財政難からの療養病棟廃止などはその典型かもしれない。老人ホームなどの受け皿ができていない中で、療養病床を減らせば、自立して暮らせない高齢者はどこへ行けばいいのだろうか・・・お金と命が天秤にかけられてお金が取られてしまっていると言えまいか。また、後期高齢者医療制度制度なども保険制度が弱者に厳しくなっている一例だろう。高齢者からどうやって保険料を取らんかと考えられた制度に多くの人には見えるであろう。お金を出せばよりよい医療が受けられるという混合診療の制度も最近ちらほら論議に上がっている。今までは国民皆保険制度のもと一定の医療が保証されていたが、混合診療の考え方ではよりお金を払った人によい医療をというロジックになり、これは裏を返せばお金がなければよい医療が受けられないということになる。

 終戦の日の今日、人は生き続けられることを本当に喜んだと思う。そう、生きるって大事なんだ。その思いの上に、弱者も含めて生きていける制度作りがなされたと思う。

 でも、今は・・・弱者は生き残るのに厳しくなってきている世の中である。お金と命が天秤にかけられているようではなはだ悲しく思えてくる。

 弱者も含めて生きる・・・お金より命が尊いだろう。

 そんな思いを今日、終戦の日に感じた。

 戦争はあってはならない、命を奪う戦争はあってはならない。そして、命を守るための最大限の努力は払っていかなければ・・・そう思った。

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