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「くろふね」(佐々木譲著) 読了

 小説読書強化に努めている最近・・・今回は「くろふね」(佐々木譲 著)を読了した。

 色々考えさせられた。組織とは?個人とは?家とは?人生とは?

 佐々木譲さんの小説は、そう、その点をいつも考えさせられるし、だからこそ、僕はとても彼のファンなのだ。社会人になってからとんと小説からは遠ざかってしまっていたことは前にも語ったし、だからこそ、今また小説読書強化に努めているわけであるが・・・佐々木譲さんの小説だけは読んだりしていた。大学時代、彼の小説に出会って以来、彼の小説だけはよく読んでいる。

 佐々木譲さんのページはこちら

 くろふね・・・幕末のあのペリーの黒船のことで、幕末期の幕府側の武士の一生を描いた小説。幕府側の武士だから、結局は、やはりいい結末を迎えるわけではないのだが・・・その点も佐々木譲らしいところ。彼の小説はいつもそうだ。どちらかと言えば、歴史の日陰側の人物を掘り起こし再検証するという手法だ。

 だが、単なる読み物としてではなく、今の自分の人生に照らし合わせてもなかなか面白く読めるのがいいところである。
 この話は幕末の江戸幕府という組織の中で、生き抜いた男の人生を描写したものだが・・・今の日本社会の会社組織にしろなんの組織にしろ、根っこの部分では幕末江戸幕府と大した相違はないものだ。同じ日本社会の組織であるのだから。この本を読みながらも、出世・人付き合い・しがらみなどなど今の日本社会の組織におけるものと大いに共通するものが見受けられた。だから、自分これからどうやって生きていくべきか・・・考えるには本当にいい本だった。

 やはり小説を読むというのは、いろいろな思考をめぐらし、人生を生きていくためには必要なことなんだ・・・。コンピュータの手引き書とか解説書とか、そういうA4厚紙系の実用書・・・必要性もあってよく読んできたけど、小説も必要なんだ・・・それを再認識した。

 これからも、心の栄養として、小説を読むことは続けよう。小説読書強化月間はまだまだ続くわけである。

 やはり佐々木譲さん作で、もうひとつ図書館から借りてきた本がある「屈折率」。
 で、今ちょっと開いてみたのだが、初めの数ページ読んでいくうちに、あ、これ読んだことがある・・・。
 読んだことのある本を借りてきてしまいました。また、なにか借りて来なきゃ(笑)

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