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「北の国から」と縦断的研究

 テレビ番組表を見ながら、あ、今日はドラマ「白い巨塔」がないなぁ、残念だと思ってみた。あのドラマ・・原作も読み込んだし筋は知っているけど、とても面白いからね(そういうドラマがやはり名作なのだろう・・・昨日の「相棒2」の話を思い起こしつつそう思う。相棒も2時間単発ものだった時は、そんな感じだったし、だからこそ連続化されたのであろうが、連続化ではちょっと味が落ちたということだ)。

 で、「白い巨塔」がないのはなぜなんだ!!とちょっと怒りを含んで番組表を見ていたら、かの「北の国から」を5夜連続で放映する一環として番組が流れたと言うことが分かった。

 なるほど、それはそれで、納得である。

 「北の国から」は「白い巨塔」と負けず劣らずの壮大さを持っているからである。
 「北の国から」のどこがすごいかって・・・じゅん君をはじめとして、役者陣の人生に沿ってそのままシリーズ化して縦断的にドラマを構成しているからである。
 よく、心理学などでは縦断的研究・横断的研究ということが言われる。縦断的研究とは、例えば、赤ん坊の頃から青年に至るまで成長の様を観察するなど時間軸を縦に追っていく研究であり、横断的研究とは時間軸を横に切る、例えば、ある学校の数クラスに一斉にアンケートをとってその結果を分析するといった感じのことである。
 そして、学生としては1~2年で研究を仕上げなければならない制約上、どうしても横断的研究になりがちであり、縦断的研究はなかなかできない・・・もし縦断的研究をするとすれば、研究者になってその研究に一生を捧げるとか、もしくは、国家的なプロジェクトに参加していくとか(その昔、ソビエト連邦がスプートニクを宇宙に先に打ち上げたことにショックを受けたアメリカがヘッドスタートプロジェクトというプロジェクトを実施して、学齢期前のこどもを教育し、学齢期にはスタートラインが同じになるようにしようという教育実験とも言えるプロジェクトをしたとのことだが、それは壮大な国家的規模の縦断的研究とも言えよう)、そういう感じで、縦断的研究は大変だと言うことだ。

 だから、じゅん君の一生を少年時代から青年時代にかけて縦断的に描いた「北の国から」は偉大だなと感じられるのである。そしてドラマの場合、それだけ、人気を保って行かねばならないと言う至上命題もあるのだから、なおさらだ。

 ほかに、人生縦断的なドラマとしては、海外物ではあるが・・・「ビバリーヒルズ高校白書」(後「ビバリーヒルズ青春白書」)とかがあると思われる・・映画では寅さんシリーズも縦断的とは言えようが・・・縦断的ドラマは少ないなぁと感じる中で・・・「北の国から」・・偉大なドラマとして思い起こされるところではある。

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