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人生は平等ではないってことさ

 まったくついていないことには自信があるような私と妻が・・・異口同音に合致する人生訓は「人生は平等ではないってことさ」ということ。

 そう、戦後民主主義において、人は生まれながらに平等であるという幻想に近い理想が流布してきた。日本国憲法第14条第3項でも「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」と高らかにうたわれている。

 しかしながら、まぁ、実際的には生まれながらにして平等ってことはありえないわけで・・・生まれながらの容姿であったり、親の経済力であったり、家柄だったり、コネなりで・・・得する人損する人が出てくるのが世の常で・・・その意味であまり得してきているとは決して実感できない二人の心の奥に積年わだかまってきたわだかまりから吹き出た思いが「人生は平等ではないってことさ」というわけだが。

 大分県の教員採用試験で、コネが横行していて刑事事件になったことが話題になっている。

 ある程度の人生の不平等さはやっぱりしょうがないということで世間には受け入れられてきたんだろう。社長の息子はやっぱり得だし、議員の息子は議員になりやすい・・・これを否定する人は少ないだろう。実際、東大生の多くは経済的に豊かな家庭から出ていることは統計的にも明らかだ。これらは甘受しうる不平等なのかもしれない。

 しかし、庶民の暮らしがひどく圧迫されてきている、ここまで世知辛い世の中になってきて、世間もあまりにもひどいコネ得は許せなくなってきたのが大分の教員採用における不平等が事件にまで発展するひとつの要因にになったんじゃないかな。

 まぁ、ある程度の不平等は人のやる気を引き出すための起爆剤になるものだが・・・あまりにひどいとうまくない。また、もうちょっと世の中に余裕がでないと不平等への寛容さは生まれてこないものなんだろうね。

 勝ち組な経済界の人たちが「ウィンウィンの関係」でなんて言うと非常に空々しく聞こえてしまうが、まぁ、お互いひがみあわないで済むくらいそれなりにみんな笑って暮らせる世の中になってはくれないかなぁ。

 そのためにはある程度社会が豊かにならなければならないのだろうが。

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