あなた〜ご飯にします?お風呂にします?

 
 いいですね〜この響き、まじ、あこがれちゃいますね。こんなこと言われようもんならビビビッってきちゃいますよね・・・。

 ってなんでかですって?それは私が一人暮しをそれなりに長くしたことがあるからです。う〜ん、親元で炊事・洗濯等家事にあまり縁のない生活をされている方には実感としては分からないかもしれません。

 一人暮しってあこがれる方も多いかもしれませんが・・・まあ、これが結構大変なんですよ。
 一昔前のトレンディードラマで出てきたようなカウチソファにゆったり座って、ブランデーなぞを傾けながら、恋人が横に寄り添ってクラッシックなぞを観賞しているなんてかっこいいことは決してないですよ。経験上、また、他の一人暮しの人を眺めても。
 まあ、新聞・雑誌が雑然と転がる部屋の真ん中にコタツがあって、一人でそこで背を丸め、みかんを食べ・缶ビールを飲み、月9のドラマを逃さず見ているってなとこでしょうね。

 一人暮しを憲法25条ではありませんが「健康で文化的な」ものとするためには努力が必要なんですよ。食事はこまめに自炊し、洗い物もすぐ済ませてしまう。風呂はきちんと洗い、洗濯もこまめにする。掃除はきちんとやり、出したものは出したところへきちっとしまう。整理整頓を心がける。布団はたたんで押入れに毎朝入れる、せんべい布団は禁物、晴れている日には布団を干そう・・・etc.これらを全部一人でやるわけです。大変そうでしょ?見るからに。土日を家事の日にでもしないときついものがあるわけですよ。

 そう、私もがんばってましたよ、この健康で文化的な一人暮しを維持しようと。
 大変なんです確かに、仕事からの帰り道スーパーで食料品を買い、家に帰って調理しながら、風呂の支度。大体、まず、風呂をこすって水を張るんですが、水だってすぐには満杯にならないから、その間に調理、流行の歌なんかを流しながら調子に乗って米をとぎ、炊飯器のスイッチを入れ、野菜を切っていたりしたらなにやら異音がして、風呂の水があふれる音だとわかり、大体そこで水を止めるわけ、ちょっと水を流して水の量を調節して風呂釜に火を入れる。そして調理に戻り、水道もあいたし余裕があったら洗濯機も回してしまう。まあ、なんやかんやでご飯も焚きあがり、さあ、おいしいご飯だと、テレビを眺めながら食す。まあ、お気にのドラマがあればその時間に合わせてご飯を完成させるわけ。
 食後はやっぱちょっとゆっくりテレビなぞ見たい、1時間を過ぎるくらい見ているとそろそろ風呂入って寝なきゃとなる。あっ、洗い物まだ残ったままだわ・・・洗いを手早く済ませて、沸かしておいた風呂へ。やべ、ちょっと焚く時間短かったわ、ぬるいわ、と風呂釜にまた火を入れながら風呂に入る、もうちょっと広い風呂がいいなあなんて思いながらも、歌なぞ歌っていたりして・・・。
 風呂を出て、さっき洗濯機にかけた洗濯物を干してなんてしていると、もうトゥナイト2が始まっていたりする時間(12時前後)、そのまま、ゴー トゥ ベッドってな感じ。

 これを毎日継続的にこなさないといけないわけで、まあ、優雅さとは程遠いかな。でも、これを怠ると、コンビニ弁当・空き缶等ごみだらけの部屋とあまり健康的ではない食生活、清潔でない生活様式がインスタントに出来てしまいますね。 

 そんなわけだから、そう、もう帰ったらご飯が出来ていて、お風呂も沸いているなんて夢のような話しに思えるわけでビビビッってきちゃうわけですよ。

 そして、私なんか札幌で一人暮ししていたこともあるんですが、札幌って冬は最高気温が氷点下なんてざらだから・・・、家に帰っても暗くて(そりゃ一人だから当然だけど)、それだけでもさびしいのに、凍てついた部屋が待っているわけですよ。真っ先にストーブをつけてね、温まるまで震えているなんて、なんか、わびしさ・さびしさ(わび・さび?・・・って違うよね(^-^))の極限じゃないですか。だからね、まじ、仕事から帰ってきたら、暖かくて明るい部屋が待っていて「あなた〜ご飯にします?お風呂にします?」なんて言ってくれる素敵な彼女がいたらなあ・・・なんて夢想モードに拍車がかかるわけですよ。
 
 でもね、一回ね、札幌にね、東京から友達が来たことがあったんですよ。その友達が餃子をつくってくれました(私も手伝いましたけど・・・)。ほんとうまかった、その餃子。その餃子の作り方・レシピは→こちら

 そして食べ終わった後、さて、洗い物はってことになるじゃないですか、疲れていてやだったけど、まあ、やるかと腰をあげようとしたとき、その友達「大津君、先に風呂入ってきなよ、洗っとくから」。
 いんや〜、うれしかったね〜。そ、そして風呂上がるとできてるの洗い物、まったく、うれしかったっすよ〜。これだよこれって感じ。寝ているうちに小人にくつをつくってもらったという童話に出てくるおじいさんもちょうどおんなじようなうれしさだったんじゃないかな。

 もし私が結婚したらさ、奥さんと共働きだったら毎回奥さんにやってもらいたいなんて贅沢なこと思わないから、そう、半分、週三〜四回位は奥さんに家事してもらってさ、こんなうれしさにひたりたいな。なんて、もてない男のわたしにとってはちょっと贅沢過ぎますかね?

 もちろんね、好きだからそばにいたい・・・これが結婚なり同棲なりの基本的なスタンスですよ。そう思います。家事をして欲しいから彼女を作る・結婚する・同棲する、それは逆でしょうね。好きになった結果として、結婚なり同棲なりをして、結果として家事をしてもらえることもある、でしょうから。

 ただ、実感としてね「あなた〜ご飯にします?お風呂にします?」・・・うれしいですよ、それは。
 

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