与えていますか?



 なぜ、もてないんだぁと思っていてここのページに行き着く人も多いだろう。

 

 いや、僕だって時にはそう思う。なんで、こんなにも、もてないのかな?って。

 

 でもね、そういう人は自分を振り返ってみて欲しい。ある単純な事実が浮かび上がることが多いに違いない。少なくとも私に関してはそうだ。

 『周りの異性に「与えて」いるか?』という問いに自信を持ってYesと答えられる?

 

 例えば、異性に愛想よくできていたり、なにか異性にとってメリットになることをやってあげられていたりするだろうか?

 もてないなぁと感じている人たちの多くは、結局この問いにはNoと言わざるを得ないのではないだろうか。もしくはそういう「与える」異性が周りにいないという環境にある場合もあろう(理系の大学生とか女性看護師さんとかね・・・周りは男ばかりとか女ばかりという場合)。

 周りに異性がいる環境でなおかつ「もてない」という人は、ひとつ、このことを考えた方がいいかもしれない。果たして自分は周りの異性に何か与えているのだろうかって。

 もてる人というのは男性・女性どちらにしても、異性に「与えて」いるなぁって思うのである。別に金銭的なプレゼントを与えているというわけではない。そんなのは単なる「貢ぎ」になってしまうから。普段から愛想よかったり、感じよかったり、異性が気軽にものを頼めたり、器用に助け船を出せたり・・・そんな感じの「与え」である。

 結局、ギヴ・アンド・テイクなんだよね。与えてくれる人には与えたくなるって寸法。だから「与える」ことができる人はもてるってわけだよね。

 結局、僕は異性に「与える」ことができていない。この自覚があるからこそ、もてないって事実をそりゃ苦しいけれども甘んじて受け入れられている。

 なんだ、そこまで分かっているなら、与えればいいじゃないという意見もあろう。

 

 でも、これがなかなかに難しい。愛想よくするったって、愛想の「あ」の字だって知らない男が急に愛想よくしてもとってつけたようであろう。

 また、なにか手伝うと言っても難しいものがある。

 以前の職場では、僕はパソコンが得意であり表計算ソフトの使い方なども趣味で学んで習熟していた関係で、ソフトの使い方を女の子達(あえて年下の女性の同僚をそういう風に呼ばせていただく・・女性と書くと雰囲気が出ないので)からも聞かれたりする機会も多かった。まさに絶好の「与え」のチャンスなのだが・・・それは、きちんと教えたわけだが、教え過ぎになっちゃっていたんだよね、多分。

 女の子としては、ある計算ができればいいわけだから、さらっと関数かなんかを適用して「はいできたよ♪」くらいがスマートであるんだろうが・・・僕は、その関数がなんたるかの意味から教えつつ、こういう使い方をして、だからこうなるんだよみたいなところまで教えていたりした思い出がある。もちろん、よほど分かりやすくではあるのだが。

 今でも、教授学習過程での教育効果を狙うのであれば、僕がやったような関数の基礎的な意味からの教え方が効果的と信じてはいる。関数を適用してあげて「はいできたよ」では、その関数を応用してほかのシートに適用するというスキルは身に付かないであろうし、そんなのなら、市販のテンプレートを持ってきたって別にかまわないわけだから。

 だがしかし、女の子に「与える」という観点からは、僕のした教え方は、くどいことは否めないような気もしている。

 痒いところを掻いてと頼まれて、ここが痒いのだろうとガリッと掻いてしまって、かえって痛がられる・・・そんな感じに近いだろう。

 まぁ、与えるのも強すぎず弱すぎず器用におしゃれに・・・耳掻きをしてあげるような繊細さが必要なんだろうね。

 難しいや・・・表計算ソフトは分かっても、そういう加減はやっぱり分かりませんわ。だから、今でも、もてないのだし・・それはしょうがない。

(2004.7.19)

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