俺ってだめくね?

 「そんなたくさんの人が訪れるホームページを持っていながら、彼女・結婚相手一人いないんではだめじゃない」

 我が父親の一言である。

 

 別に腹も立たず、もっともだと素直に思ってみた私。去年くらいの話かな。

 

 若い頃の私なら怒っていたに違いないのだが。

 

 「もてない男の心の語り」というサイトを持ってもう6年目であろうか・・・みなさんは僕がそのへんのことを達観してるからこのようなホームページを持てるのだと思われているかもしれないが・・・そんなことはないのである。

 彼女がいないということに関しては、「俺ってだめくね(だめじゃねーか)?」という思いを常に持っているものだ。

 いや、論理的に考えれば、別にそんなに「だめ」なことでないかもしれな。彼女がいない30代の男性はそりゃけっこういるし、30代だからといって結婚していなくたって今時は別に問題ないところだ。昔みたいに家制度の維持のためにやっきになって結婚をする必要がない時代だ。そもそも結婚する意欲が男女双方に関して昔ほど結婚への動機付けがないし、それによって双方くっつく引力みたいなものも薄まっている。また、価値観が多様化し、恋愛成就以外にもそれと同等な効用感を与えてくれることが増えてきて、ますます恋愛が成功しなくなってきている現代ということもある。

 いろいろな理論的な説明はできる・・・彼女がいなくてもさほど悲しむ必要はないし、自分をだめだと思う必要がないことも。

 この「もてない男の心の語り」を書いてきた6年間も、基本的にはそのような理論に基づいて悲観的にならないように努めてきた。


 理論的にはだめではないのだろう。そしてそれが多分正解だ。

 

 しかし、男性の結婚平均年齢は28くらいか・・・それを過ぎて数年の30代のもてない男の私は・・・どうしても、なんか大学に入ろうと数年浪人してしまった浪人生か卒業できなくてなんねんも留年してしまった大学生のような、なんとも言えない、「俺ってだめくね?」感にさいなまされているのも事実である。

 それは感情面の話だし、しょうがないところだ。いくら理論のカバーでおおいをかけてもその感覚はにじみ出るようにわき起こってくるものなのだよ。

 

 (2003.6.7)

 

戻る