よりよい結婚相手を求めるならば

  2002年10月7日から11月7日にかけて、23時台にNHK総合で放映されていた夜の15分ドラマ「お見合い放浪記」を僕は欠かさず見ていた。面白かったのだ。はまっていたのだ。

 その中で10月29日放映のお話がこんなだったんだ。

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 お見合いで知り合った、由寿(ゆず:水野真紀さん)と環境学者の北川(渡辺いっけいさん)がいる。

 北川は由寿にべた惚れで、かわいいくらい恋愛にぶきっちょで・・公園でいきなりワイング ラスを持ち出し、慣れないマジックを公開しつつ衆人が見ているもと、プロポーズする。由寿 はその雰囲気に押されOKしてしまう。

 そしてその回のお話・・・

 もう、べた惚れの由寿に結婚のOKをもらった北川は婚約指輪を選んだりしてものすごい浮かれようである。

 でも、そこに、熱烈な恋愛をしてからでないと結婚できないと断りに訪れる。

 そして「これからもいい友達として・・・」と言う由寿。

 その時、北川が、泣き笑いのような顔をしてこう言う・・

 「どこまでわがままなんですか・・・僕たちはお見合いで出会ったんです。結婚できなければ お別れです。二度と会うことはありません。さようなら」

 すたすたと立ち去る北川。堂々とではない、もう泣いてしまいそうな自分の顔を由寿に見せられないがごとく、本当に哀愁の漂った後ろ姿で・・・

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 このストーリーを見ながら僕は思った、多分あのあとは思いっきり泣くのだろうなって・・・本当にその気持ちはよく分かった。

 そして北川のその言葉は本当に胸に突き刺さった。そうなんだよね・・・本当に好きになっちゃっ たひととは・・・ね。友達としてなんて器用にやっていけないよ。

 ショックと言えば、試験に落っこちるというのもなかなかショックであるし、紙切れ一枚 「不合格」もなかなかめげるけど・・・まだしも、自分の勉強不足かぁとか努力目標ができるので救いがあると言えばある。


 熱烈な恋愛をしたいからとか言われては(そして、恋愛ではこのような感情的な観点での断り理由が多いわけで)、そういう風に論理的な反省点も見いだせなくて・・・もう、泣き笑いだよね。

 でも、二度と会わないでいられるというのがまだしもの救いだ。そうじゃない場合はかなり きつい話になるわけで。

由寿がどうなろうが知ったこっちゃないが、北川には絶対幸せになってほしいと心から思った瞬間だった・・・




 なんて感傷にひたっていたら、この北川さんは、その後、最後回においては由寿の親友の あおい と結ばれ、幸せになっていた・・・ま、やっぱドラマだなぁとは思ったがね。

 

 (2002.11.13)

 

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