ちょっとした見栄

 

  独り暮らしの僕はよくスーパーで買物をする。
 当然買物の最後にはレジに行わけだが、あるレジ係の女の子がお気に入りであり、好んでそのレジに並ぶ。

 年の頃は女子高生くらいであろうか、ちょっと声がユニークな黒髪のちっちゃな女の子であるが・・・
 
 とりわけ目立ってかわいいというわけではない、かわいいからお気に入りというわけではないのだ。

 では、なぜか?
 
 それはとても基本に忠実な丁寧な対応をしてくれるから。

 「半額で〜す、100円引きで〜す、ありがとうございました〜」きちんと声に出して、そして間違えない(半額・100円引きとかのシールが見逃されることは珍しくない・・それはがっかりじゃないですか)。そんなきちんとした対応が好きだから・・・

 まあ、独り者だから、調理済みの総菜などがカゴに入っていることも多い。そんな時は聞かれるんだ

 「お箸はおつけしますか?」

 僕はもらうようにしているんだ・・・本当は家にある自分のお箸を使うのだけど・・割り箸のストックを作ろうかなって・・

 すると、「何本おつけしますか?」ってその女の子に聞かれるわけだ・・・

 いつもは「1つ」と答えるが・・それで必要十分だけどさ・・・

 「2つ」・・今日はそう答えたよ、そう、2つ。

2002年5月15日

 

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