告白できなくなる状況に救われる

 

 まあ、大体僕は恋愛マターに関しては間違いなくおくてだ。大変なおくてだ。誰が見たってそう言うだろう。

 誰かを好きになっても、そして間違いなく相手も僕に気があるかなと確信を持てた時でさえ、ああだこうだと考え込んで結局告白できないまま時は過ぎ、なんとなく物理的に引き離されてしまい、物理的に思いを伝えることが不可能な状況になり、あきらめるしかないという状況になったりする。

 物理的に引き離されてしまう・・・これは物理的告白不可能状況と言ってもよいが・・・例えば、卒業。相手は大学に進み、自分は浪人生ということだったり。卒業して、就職し、互いに違う地方に住んでみたりということがあったりすることを指すわけで。よくある話である。

 まあ、僕ぁそんなことを繰り返して、今に至るわけであるが・・・

 この物理的な不可能状況・・・リセットボタンみたいである意味便利なものである。僕のようにおくてな人間にとって、自分で告白する勇気もない中で、なまじ、物理的に告白できる位置にあったりするとかえって苦しいものなのだ。

 物理的に告白不可能な状況になってしまえば吹っ切ることはできるわけで。その方が楽だ。まあ、僕は大学とかは地方に行ったわけで、その意味では物理的告白不可能状況を容易に生み出していたともいえるのだ。

 そういえば、恋愛話とは話が違うが、今発売中のATOK15がとてもとても欲しい。ワープロソフト「一太郎」にも搭載されている賢い日本語変換ソフトということで有名な国産ソフトである。

 僕もパソコン人生の初期においては一太郎で始まったわけで、ATOKのお世話になったことがあるのだが、今ではマイクロソフトに染まってしまって、ウィンドウズに標準搭載のIMEにまったく慣れきってしまっている。

 で、いっつも、ATOKの新バージョンが出るたびに買うべきか買わざるべきかというハムレット張りの悩みに陥ってみたりするのだが、こういう場合は、大体買いに走ってしまう物欲の塊のわたしにしては珍しく、買わない選択をし続けてきた。
 というのも、例えば、IMEでは変換途中で下矢印を押すと次候補が出るが、ATOKでは確定されてしまうという微妙だが、常用すると大きい違いがあるからだ。
 そんなことを迷っているうちに、また、この日本語変換ソフトATOKのキャンペーン期間が終わる。それで買う気もなくなるのだ。


 そんなわけで今回も買おうか買うまいかという悩みで悶々としている。一種の恋患いみたいなもんだ・・・告白したいけどできない、そして、今回も別れが訪れる・・・っていう感じ。

 

 そう、物理的告白不可能状況に陥るまで悶々としているわたし・・・まあ、ATOKの場合は、実売8000円くらいの浪費を防ぐ意味(だって今あるIMEで十分日本語は打てるのだから)ではいいことかもしれないが、実際の恋愛マターではあまりうまいこととは言えないのかもしれないが・・・

(2002.2.28)

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